金融円滑化法の本当の問題点は、その法律の期限切れ後にあることは1/9の記事「「金融円滑化法」利用後の倒産簿増加中!」で紹介した。
今ならまだやり直せるかもしれないのに、延命措置で、自分の経営を反省する機会が奪われてしまう。
人は、自分の失敗を受け入れてからでないと、本当にするべきことに目が行かないものである。
さて、意外とWEBで紹介されていないのだが、銀行に返済ができなくなったとき、会社はどういう扱いがされるのだろうか。
保証協会の保証がついている場合は、保証協会が代位弁済(代わりに払ってくれる)をしてくれるので、銀行の腹は痛まないことになっている。
会社側は、新たに保証協会に金を返すことになる。仕切り直しで、月々の返済額(低くなるだろう)や利率(高くなるのは当然)、返済年数(超ロング)の返済計画を立てさせられる。
もちろん、完済するまでは、どこの金融機関も新規の融資などしてくれない。だが、死ぬような事態にはならないので、得意な事業分野に絞れば、細々ながらも事業や生活を続けることができる。
協会保証などがついていないビジネスローンなどは、少々、法律に詳しくないと怖く感じるかもしれない。
金融機関は、貸出先を相手にして、民事再生法、会社更生法の申し立てをすることは費用もかかるし、時間もかかるので、あまりやりたくない。
そうした債権については、サービサーと呼ばれる金融債権買取業者に安く売却することになる。債権がサービサーに移ると、回収担当者との間で新たに返済額や利息について交渉することになる。
ここまでは、保証協会に移った場合でも同じようなものだが、そこで行われる交渉に違いがある。
サービサーに売却されると、メリットもあるのだ。サービサーは銀行から安く債権を買い取っている。だから、債務者も新しい債権者であるサービサーを相手に、債務を値引きしてもらうことができる可能性がある。もちろん、値引きしてもらわないと、今の収入では払えないという前提が必要である。もちろん、相手が金融機関からいくらで買い取ったのかがわからないので、手探りで交渉することになる。
一方、デメリットとしては、交渉が成立するまで、継続的に連絡をよこすことだ。サービサーは、自分で買い取った金額以上のお金を回収しないと、サービサー自身が資金不足に陥ってしまうから必死だ。公的資金を入れてもらえる銀行とは違うことに注意しなければならない。
取り立てが厳しいということで、最初の借入先である銀行にクレームをつける人がいるようだが、銀行としてもサービサーに売却してしまうと、何もできなくなってしまう。
ちなみに、銀行との契約によっては、ビジネスローンなどでも、債権をサービサーに譲渡することを拒否することができる。
その場合、メリットとしては、相手が大手であるから安心感があり、その後の交渉も比較的簡単に始められる。デメリットとしては、基本的に債権を値引きしてもらうことはない。
本当に会社が立ち行かなくなった場合、銀行によって民事再生法や会社更生法の申し立てをされることになるだろう。そのときは、通常、裁判所において、債権の減額交渉が行われ、その時点で、債務を減らしてもらうことになる。
裁判とは尋常な話ではないが、銀行としては、そこまで決着をつけないと会計上、税務上の処理ができないという事情もあるのだ。
それだけ手間や暇をかけて救済した挙句に、破産・倒産ということもあるわけで、銀行としては、中小企業に対して、そこまで手間をかけたくはないだろう。大企業ならば、天下り先のひとつにもできるだろうが。
だから、通常の借用証書には、サービサーに譲渡されることが記載されており、説明もされているそうだ。それでも、クレーム原因になりやすいので、サービサーに譲渡する際に承諾をとるようだ。
いずれにしても、完済するまで新規融資を受けられない。サービサーの弁済期限は10年以下と短く、やり直しがきくかもしれない。保証協会は何十年でも設定してくれるようだが、現役時代に再起することは難しいかもしれない。どちらがよいかは、一概には言えない。
債権回収担当者のブログ
http://loanmaster.seesaa.net/category/2623136-1.html
↑面識のない人のブログなので、積極的に紹介するわけではありませんが、内容はもっともな話が書かれていると思います。やはり、金を借りている人に連絡がとれなくなること一番よくないようですね、当然ながら。
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