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2018/11/11

書籍・老人の取扱説明書(SB新書)


 ”都合の悪いことは聞こえない””突然怒鳴りだす”...困った老人の習性10選を紹介したお医者さんによる本。
 何万人もの老人と接してきた著者のよれば、身体的老化が原因とのこと。

 脚力や骨盤底筋の衰えというのも各種健康雑誌や健康TVで紹介されているが。
 特に周囲をイライラさせるのは聴力の衰えが原因になることが多いそうだ。
 嫁の言うことだけは聞こえない、人にはうるさいと言いながら自分は大声で話す。
 だが、その原因は高音が聞こえない、音量が低くて聞き取れないからだそうだ。

 50歳を過ぎた私としても、若干感じるところがある。
 高い声は聞き取れるのだが、声量が低い声については最近急に聞き取らなくなってきた。
 今まで何度も会って話をしてきた相手であるのに、だ。
 まあ、悪口も聞こえなくなるのでストレスが減り、健康で長生きするという話も聞くが。

 周囲の高齢者を見ていて思うに、疎まれる老人は、たいていの場合、ズケズケとモノを言ったり、価値観を押し付けたり、無責任で勝手な行動をとる。
 どうでもいい話を多忙な現役世代をつかまえて聞かせる。大事な話をするにしても前置きが長くて時間がかかる。自分がやったことの責任を家族に転嫁する。
 疎まれて当然の言動が多い。

 しかし、こうしたことは、老人に限らず、現役世代でもみんながちょっとずつやっている迷惑でもある。
 多少のことについては、お互いに愚痴を聞いてお互いのストレスを軽くしているともいえる。
 ただ、相手が現役を退いているとなると、若い世代は、目の前の高齢者は自分に共感しないだろうし、下手をすると昔話や説教が始まるかもしれないとなどと不信感を持つものだから、話し相手としては避けるようになる。

 私が話していて、この人はいい年寄だなぁと思った人がいる。
 その人は、私に冗談話をするのだが、別れ際に「話を聞いてくれて、ありがと」と言うのだ。
 お礼を言われれば、他人に良いことをしたのかもしれない、などと思う。時間を無駄にした気持ちも消えていく。
 また、この人は、自分が他人の時間をとって迷惑をかけていると意識しているといことがわかる。気遣いから出た言葉なのだろう。
 では、自分が年寄になったとき、この「ありがと」が言えるのかと問われれば、言えるという確信はない。そんなことをも考えさせてくれる一言だった。

 一人親方で、デスクワークが多いものだから、高齢にならずとも、コミュニケーション力が下がる。これ以上下がらないように、できれば、もう少し話ができるようになりたい。
 外に出て周囲と話をするが一番よいのだろうけど、自分も周囲も現役世代だから、そうそう毎日茶話会に時間を費やせるわけでない。
 となれば、自主トレーニングだ。話をするには活舌と論理が大切と聞く。親書を読んだり、文学作品を朗読・暗唱するのがよいも聞く。
 どれをやっても、余生50年間を過ごすには有益だろう。
 しかし、始めるまでに、これまた時間がかかる。これも老人特有の習性か。いや、これは性格のせいか。

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