« 映画:家に帰ると妻が必ず死んだふりをしています。(2018) | トップページ | 映画 ジュマンジ »

2020/02/09

映画:空飛ぶタイヤ(2018)

監督 本木克英
主演 長瀬智也, ディーン・フジオカ, 高橋一生


自動車会社のリコール隠しをテーマにした映画です。
いわゆる職業倫理を問う、池井戸潤原作の作品。

公認会計士として、職業倫理の問題は決して他人事ではありません。
監査の現場において、明らかな法令違反文書が出てくることはありません。
実際に問題視されるのは、不作為行為が多いように思います。つまり、しなけれ
ばならない会計処理なのに、しないで済ませようとするもの。

監査を受ける法人は、ほとんどの場合、想定される課題とそれに対する会計士
(会計士協会)の見解まで知っています。
そのため、表面に出てくる論点については、法人側も積極的に検討してください
ます。

問題は、法人が気づいていない論点、あるいは、わざと出してこない論点です。
監査人としては、まずそれを見つけなくてはなりません。
気づかなかった点については、多少時間はかかりますが、会計士全体の方針があ
りますので、たいていの場合受け入れてもらえます。
しかし、わざと隠そうとした事項となると、協議に時間がかかります。
伝家の宝刀を授かってはいるものの、抜いたところで、受け容れてもらえなけれ
ば、適正な決算書の提供には至りません。
会計リテラシーを有する読者は限られており、但書きがついたような決算書が出
回るようであれば、決算報告という制度全体が意味を損ないます。
そのために、粘り強く指導という名の説得を行わなければなりません。

よく、監査人の職業倫理が問題になるのは、監査契約を解除されるのがこわくて
厳しい意見が言えないのではないかと言われますが、実際には、最後まで粘り強
く協議ができるかどうかにかかっているように思います。

この映画では、自動車メーカーの社員による内部告発をテーマにしたものです。
ひとつの法人には倫理的に正しい人と間違った人共存しているといってよいでしょ
う。同じように、ひとりの人間にも倫理的に正と誤が共存しているでしょう。そ
して、どちらも正しさを徹そうとするするには、粘り強さが必要です。

池井戸潤さんの原作物は、企業倫理を問うものが多く、映像にすると面白おかし
く表現されることが多いように思います。監査人としては、映画を楽しみながら

 

|

« 映画:家に帰ると妻が必ず死んだふりをしています。(2018) | トップページ | 映画 ジュマンジ »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« 映画:家に帰ると妻が必ず死んだふりをしています。(2018) | トップページ | 映画 ジュマンジ »