2007/08/24

4.25 社宅や寮をフル活用しよう

◆社宅や寮費が安いのは
 社員に対して社宅や寮などを貸す場合、以下の3つの合計額以上の家賃をとっ
ていれば、所得税の課税はありません。なお、役員の社宅は別計算です。
(1) (その年度の建物の固定資産税の課税標準額)×0.2%
(2) 12円×(その建物の総床面積(平方メートル)/3.3(平方メートル))
(3) (その年度の敷地の固定資産税の課税標準額)×0.22%

 もともと宅地ですから、独身寮なら(1)から(3)の合計額で1万円にも満たない
こともあります。社宅や寮を多く所有する大企業に、就職希望者が集中する理由
のひとつでもあります。
 なお、この規定は家族社員でも適用されます。同族企業なら、この制度を利用
して、家賃を会社に負担させて、個人の蓄財を増やすことができます。つまり、
所得税なしで会社から財産を移転できる計算です。
 それだけに、税務調査で否認されないように、きちんと規程を作り、株主総会
などで承認を受けておくことが大切です。

◆都心の場合は半額負担の基準を使う
 上記の基準額より安く貸している場合、差額は給与課税されるのが原則です。
 しかし、社員から受け取っている家賃が、基準額の50%以上であれば、差額は、
給与として課税されません。
 例えば、基準額1万円のところ、社員から6千円の家賃を受け取れば、差額の
4千円は給与として課税されません。
 首都圏では、宅地といえども高いので、土地の評価額が300万円というところ
もあり、基準額が10万円に達することもあります。
 そういったロケーションでは、50%基準を使うとよいでしょう。

◆小規模なら社長でも入居できる
 役員でも30坪以下の物件であれば、同様の扱いを受けることができます。ただ
し、上記の50%基準についての通達はありませんので、基準額を本人が負担する
ことになります。
 役員が豪華社宅に入る場合は、基準額の計算が違いますので、顧問税理士や税
務署で確認して、しっかり対策をとっておくことが大切です。
 参考HP http://www.taxanser.nta.go.jp/2600.htm

 なお、現金で支給される住宅手当、社員が直接契約している場合の家賃負担は、
社宅のためとしても給与として課税されます。
 また、看護師や守衛など特殊な職業で、業務上、事業所の近くに居住しなけれ
ばならない場合に社宅や寮を貸す場合には、家賃が無料でも給与課税はないもの
とされています。

◆会社所有と会社転貸は同じ扱い
 会社が所有している社宅や寮であっても、他から借りた物件であっても、前述
の金額が家賃の基準額となります。
 社宅や寮などを転貸する場合にも、固定資産税の課税標準額などの確認をする
ことが必要です。
 不動産屋を通して、大家に固定資産税の評価証明を取り寄せてもらってもいい
でしょう。親しい相手なら固定資産税の通知明細のコピーをもらってもいいでしょ
う。

 会社の実情に合わせて、社宅利用規程を作成しておきましょう。
 税務問題については、上記の基準額が明確ですし、3年に1度の割合で評価額
の改定がなされます。規程の中には上述の計算式を記載し、具体的な金額を書か
ない方がよいでしょう。
 それよりも、社宅利用規程では、社宅を大切に使ってもらうための心得に重点
をおいて作成する必要があります。
 また、労使間で入居できる者の範囲を決めておく会社もあります。

(所得税法9条、36条、所得税施行令21条、所得税基本通達9-9、36-15、36-41、
36-45、36-47)

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4.24 小さな会社は永年勤続表彰記念品を活用しよう

◆永年勤続表彰記念品をタダで給付する方法
 永年勤続者には、何らかの形で、感謝を表したいと考える経営者は大勢いらっ
しゃいます。
 しかし、先立つものはお金。表彰状の筆耕を依頼しても、最低2,000円はかか
ります。記念品も1,000円というわけにはいかないでしょう。
 また、後述するように、税務では勤続10年以上の人でなければ所得税がかけら
れてしまいます。
 ところが、タダで、しかも、所得税非課税で社員を表彰する方法があります。
 会社や事業所がある区市町村の経済課に電話してみてください。たいてい、区
内業者の勤労者に対して表彰制度を設けていることがあります。
 東京都・目黒区では、5年以上の勤続者と10年以上の勤続者を対象に表彰制度
があります。区内の登録商店で使える「さんま券」という地域振興券が贈呈され
ます。もちろん、魚のさんま以外の食品や洋品とも交換できます。
 高齢化が進んで財政が厳しい目黒区でも施行されている制度です。皆さんの区
市町村でも実施されていると思われます。電話で問い合わせてください。

◆昇給やボーナスより喜ばれることも
 目黒の場合は、生涯2回の表彰ですから、勤続15年、20年、、、40年について
は、自社で手当てすることになります。
 経営者の中には、とかくお金を出さなくてはならないと考えていらっしゃる人
も多いと思います。
 ところが、働いている人に聞いてみると、「表彰状なんて卒業式以来だ」と喜
ぶ人がいます。普通、大人になると、表彰されることがないのです。
 大企業の社長さんたちは、異口同音に「人は金で動くのではなく、感情や情熱
で動く」と唱えているとおり、真剣に働いている人は、自分の存在を認めてくれ
ることが嬉しく、その感動でよりよい仕事ができるのです。
 それに、現金だと給与課税されますので、記念品がよいでしょう。
 年度末の打ち上げ、忘年会、新年会などレクリエーションの中で表彰式を催せ
ば、記念品は小さめの花束が喜ばれます。家に持ち帰って、家族で再度喜び合う
こともできるからです。

◆記念品は非課税、現金は課税
 会社が継続することについても、みんなで喜びを分かち合うことができます。
 創業記念品の支給については、次の3条件を満たせば、所得税がかかりません。
(1)社会一般的にみて記念品としてふさわしいものであること
(2)記念品の処分見込額が1万円以下であること
(3)創業記念品のように一定期間ごとに行う行事で支給をするものは、おおむね
5年以上の間隔で支給するものであること

 国税当局は、わざわざ「記念品」と限定しています。つまり、現金を支給する
場合には、その全額が給与として課税されますことに注意しましょう。

◆永年勤続者に支給する記念品等の条件
(1)その人の勤続年数や地位などに照らして、世間一般で行われている金額以内
であること
(2)勤続年数がおおむね10年以上である人を対象としていること
(3)同じ人を2回以上表彰する場合には、前に表彰したときからおおむね5年以
上の間隔があいていること

 なお、記念品には、旅行や劇場への招待も含まれます。また、現金を支給する
場合には、その全額が給与として課税されますので注意しましょう。

 永年勤続者については、勤続年数によって記念品に格差をつけるのが通例です
ので、会社の利益操作のために使われたと思われないよう、事前に規程で細かく
定めておいた方がよいです。
 特に、上記の3条件を受章対象者として定めておくとよいでしょう。
(所得税基本通達36-21~22)

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2007/08/22

4.23 レクリエーション費用

◆会社の金で海外旅行
 会社が福利厚生の一環として社員旅行を行うことがあります。
 この経済的利益が給与課税の対象となるか、福利厚生として給与課税されないかは、参加者にとって大きな問題です。
 一般には、金額の多寡で決めるのではないかと思う人が多いのですが、国税当局は、日数制限をしています。
 国内旅行の期間が4泊5日以内、海外旅行では、外国での滞在日数が4泊5日以内であることとしています。
 金額については、会社負担10万円までなら、税務署は少額不追及として認めています。
 たしかに、オン・シーズンのハワイなら、一人当たり20万円は超えますから、これくらいは不追及としてほしいものです。
 参考HP http://www.nta.go.jp/taxanswer/gensen/2603.htm

◆全員参加が原則
 全員参加が原則ですが、半数以上の参加があればよいことになっています。
 全員参加というのは、社員旅行の募集にあたり、特定の人だけを対象にした場合、給与課税するという意味です。
 小さな会社では、役員だけが社員旅行に行ってしまうことがありますが、これは、役員賞与に認定されてしまいます。行かない場合でも、社員に一声かけておく必要があります。
 なお、勘違いが多いのですが、参加できなかった人に現金を支給して福利厚生費としていることがあります。
 しかし、現金支給は福利厚生を実施したとはいえないので、給与課税となります。
 また、参加した人についても給与課税されるので、十分に気をつける必要があります。
 ただし、会社の業務の都合上参加できない人がいて、その人にだけ現金支給する場合は、その人にだけ給与課税されます。参加した人には課税されません。
 実際には、このケースが多いようです。
(所得税法基本通達36-30)

◆記念行事での宴会
 会社の記念行事で、会社の役員と社員だけでお祝いをした場合、通常の飲食費は福利厚生費となります。
 記念行事を会費制で行い、例えば総費用100万円、会費収入50万円で残り50万円を会社が負担した場合は、会社負担分の50万円が交際費です。
 福利厚生とは異なり、社内の役員・社員相手に支出した経費なので、これは社内交際費と呼びます。

 社外の人たちを招いて全額会社が負担する場合、人数割りなどができるのであれば、役員・社員分は福利厚生費として処理できます。社外の人の分は交際費で処理します。
 社外の人は何人以上必要かという定めはないので、理論上は、1人以上ということになります。

◆規程に税法上の取扱も書いておく
 規程は、できるだけわかりやすく簡潔な方がよいです。運用する会社自身が混乱してしまうようであると困ります。
 規程の中に、税法の条文を記してもかまいません。例えば、「交際費とは税法にいう交際費とする(租税特別措置法61の4)」と記すことができます。
 そして、規程の末尾に参考として(租税特別措置法61の4)のコピーをつけておきます。
 こうすることで、交際費を使うとき、福利厚生になるかならないかを判断するのに役立てることができます。毎回、インターネットで調べたり、法規集をひっくり返すのは、けっこう手間のかかる仕事です。

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4.22 用益の提供等

◆用益の提供とは
 用益というと聞きなれないことばですが、簡単に言えば、サービスのことです。
 商品・製品は本来「物」として売買されますが、サービスは用益とか便益と呼ばれます。

◆経済的に得するものは所得になる
 所得税法36条で、経済的利益になるものは収入すべきものとされています。具体的な金額については、通達で細かく示されています。
 役員や社員が、会社が提供しているサービスを無償で受けた場合、通常支払われるべき金額が給料課税の額となります。
 しかし、一定の条件を満たしていれば、非課税となります。

◆遊技場経営には有利
 会社のサービスを無料で社員に提供すると、会社は現金が入ってこないのに売上を上げなければなりません。さらに、外注費などの経費がかさむサービスは提供できないでしょう。
 例えば、リフォーム業や修理業は、用益を提供するといっても職人の人件費がかかってしまいますので会社の負担も大きくなります。
 これに対して、遊園地やカラオケボックス、録音スタジオ、フィットネスクラブなどの経営の場合は、社員に用益を提供しても、追加的な経費はほとんどかかりません。
 こうしたサービスを提供している会社では利用しやすい制度でしょう。

◆全員に適用が原則
 所得税が非課税になるように会社の制度を利用させる場合は、第一に、役員および社員の全員が利用できることが前提となります。
 もちろん、新入社員や従事時間の短いアルバイトやパートさんについては、格差をつけてもかまいません。

 第二に、無償または低額利用させたときに生じる経済的利益が著しく多額にならないことです。
 それがいくらかということについては、明確な定めはありません。顧問税理士と相談し、税務調査で対抗できそうな金額を決めておくとよいでしょう。

 社員利用規程を作成する際には、社員利用を許す目的、利用者の範囲、利用頻度や上限を明記しておく程度でよいでしょう。
 様式としては、利用申請書および許可書が必要です。給与明細に記載する場合は、複写式にするとか、一部を切り離して給与係に転送できるような工夫も必要です。
(所得税法基本通達36-29)

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2007/08/20

4.21 慶弔費

◆社外に対しては交際費
 取引先の役員、担当者、あるいは、その親族に関する冠婚葬祭について、祝儀
や香典、見舞金をお渡しすることがあります。また、法人としての周年行事や社
屋の落成式などで祝儀を渡すこともあるでしょう。
 こうした社外の人や法人に対する祝儀等は交際費となり、大企業では一切損金
(税務上の経費)になりません。
 ただ、小さな会社の場合、上限400万円ですが、支出の80%までは損金になり
ます。冠婚葬祭のときには、喜んで祝儀等をお出ししましょう。

◆社員に対しては非課税所得にできる
 役員や社員など会社が雇っている人たちに対する慶弔費は、社会通念上認めら
れる金額であれば、非課税所得として扱ってよいことになります。
 税務当局は、非課税としながらも、原則は給与等としていますので、これに従
えば、会社は非課税給与手当として会計処理してもよいことになります。つまり、交際費ではなく給料だから、100%会社の経費にできます。
 社内交際費などと凝った会計処理をすると、決算で交際費課税の計算をすると
き混乱することになります。
 非課税給料として、給料明細を作成した方がよいでしょう。

◆祝金等には格差をつけてよい
 役員または使用人に対し、お祝金やお祝いの品を支給すれば給料となりますが、
「その金額が支給を受ける者の地位等に照らし、社会通念上相当と認められるも
の」については、課税しなくてよいことになっています。
 つまり、祝金等には格差をつけてよいという取扱になっています。
 小さな会社や同族会社ならば、役員や元役員が死亡したときに、相続税の非課
税枠ぎりぎりの弔慰金を支給できるよう、取り決めをしておくとよいでしょう。
 業務上の死亡なら給料の3年分、業務外の死亡なら給料の半年分の金額までは非課税です。それを超えても退職所得として扱われるので、かなり有利です。
 参考HP http://www.taxanser.nta.go.jp/4120.htm
(相法3、相基通3-18~20)

◆「社長の一声」は危険
 個々の慶弔費をどの程度にしたらよいのかについてですが、業界によっても異
なるので具体的な金額はわかりません。
 ただ、毎回、「社長の一声」で金額を決めていると、税務調査のとき、法人税を調整するために金額を増減させている可能性があると捉えられます。

 税務署に一方的に否認されないようにするには、予め、役員慶弔費規程、社員慶弔費規程を作成しておくことが必要です。
 会社は、この規程に基づいて支給すればよく、税務調査でも、規程と金
額を照合してもらえば済みます。
 祝金等について、1件ずつ質問されると、時間も無駄です。取
引先に半面調査されると、取引上、信用にキズがつくことがあります。
(所得税法基本通達28-5)

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4.20 寄宿舎の電気料金等

◆寄宿舎の水道光熱費は会社負担できる
 寄宿舎とは、企業の社員が共同生活する施設や寮のことを言います。
 こういったものも、最近ではワンルームマンション型になっていて、寄宿舎というよりは社員寮と呼ばれています。
 トイレ、風呂が共用になっている居住施設で、会社所有のものであれば、共用部分の水道光熱費は会社が負担し、社員は所得税を課されないことになっています。

◆役員も寄宿舎に入れる
 この税務の取扱では、寄宿舎に居住する役員または社員について、適用されます。つまり、税務当局は、役員も寄宿舎に入ることを想定しているわけです。
 たしかに、役員でも、単身赴任することはありますし、赴任先の寄宿舎に入居すれば、自社に遠隔地手当、住宅手当などの負担をかけずに済むでしょう。

◆使い放題はダメ
 何でも度が過ぎると認められなくなるもので、水道光熱費の料金が通常よりも多いと所得税の課税対象になってしまいます。
 寮の池で鯉を飼っている会社があり、そのための水道光熱費は否認されましたが、仕方ないでしょう。
 また、もともと子メーターなどで、各自の使用実績を測れるならば、個人が負担するものと解釈され、会社が負担した経費については所得税の課税対象になりますので注意しましょう。

◆どっちが得なのか
 入居書画ムダづかいをしない限りは、会社として、この制度を導入したいところです。
 最近のペットブームで動物を飼育する人が増えています。動物によっては、24時間温度管理をしていること
があるそうです。そのための電気を共用部分のコンセントから電気をとっていると、多額の電気料金になります。
 風呂やトイレ、食堂、廊下に関する経費は会社が負担するとしても、個室で発生する電気、電話については、子メーターをつける、別契約するなどして各人に負担させておいた方が無難でしょう。
(所得税基本通達36-26)

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2007/08/19

4.19 商品・製品等の値引販売

◆社員割引販売を活用しよう
 役員や社員が自社商品・製品を割引価額で購入する際、その差額は経済的利益となって、所得税がかけられます。しかし、一定の条件を満たせば、所得税がかかりません。
 割引販売の目的というと、売れ残り品を処分するイメージがありますが、季節柄、大量に仕入れて、大量に販売することを目的とすることがあります。
 大量に扱うことで、仕入先に有利な立場に立てることもありますので、上手に活用するとよいでしょう。

◆割引率は3割程度
 よく聞かれるのが割引率です。
 会社は、仕入れ価額以上で、かつ、通常の販売価額のおおむね70%以上で販売することとされています。
 その範囲で社員販売するならば、所得税は非課税です。

◆値引率に差をつけてもいい
 新入社員とベテラン社員が同じ値引率である必要はありません。
 役員や社員の職位、勤続年数等に応じて全体として合理的なバランスが保たれる範囲内ならば、値引率に格差を設けても、所得税非課税の適用が受けられます。
 もっとも、街中のセール品は3割引どころではないので、最高3割引のところに格差をつけても意味がないようにも思いますが、どうでしょうか。

◆買いすぎると課税される
 値引販売で買える量は、一般の消費者が家事のために消費する程度とされています。
 もちろん、中元・歳暮は大量販売になりますが、一般家庭で注文する程度の贈答量なら、割引分は非課税として扱われます。
(所得税基本通達36-23)

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4.18 在外手当

◆海外勤務には手厚い手当
 国外で勤務する役員や社員に対し、会社が、その勤務地における物価、生活水
準及び生活環境並びに勤務地と国内との間の為替相場等の状況に照らし、手当を払っても、その手当は所得税が非課税になります。

◆家族経営の会社には嬉しい手当
 この規程は全員を対象にしていれば、家族経営の役員にも社員にも適用されま
す。
 小さな会社でも、中国や台湾などアジアを中心に海外勤務するケースが増えつ
つあります。
 そういったケースでは、この手当を上手に使うことで、蓄財することができます。
 といっても、在外勤務では、遮光日や治安費にお金がかかるようですが。

◆手当は職位によって上がるもの
 在勤手当も、その職位によって、社交や警備、移動手段が異なりますので、金
額に差があって当然です。
 つまり、在外勤務させるときは、職位を上げてから送り出すとよいわけです。
 特に、家族の場合、非課税手当をためるには良いチャンスと言えるでしょう。

◆規程類
 在外手当てについては、通常、賃金規程に追記します。
 上述のとおり、職位別に手当額に差をつけておくとよいでしょう。

(所得税9条、所得税施行令22条)

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2007/08/18

4.17 現物支給される住宅

◆会社からタダで家を借りる法
 世の中には、勤務先からタダで家を借りている人がいます。もちろん、それなりの理由があるからです。
 自衛官、燈台守、駐在所、市長や助役など公務員が多いようです。
 同様に、地方の報道記者、無医村に派遣される医師などがいます。
 つまり、普段人がいない場所に、技能や資格がある人を常駐させなければならないケースに適用されるということです。

◆小さな会社でもありうる
 勤務時間外においても勤務するのが常例である看護師、守衛等、勤務場所を離れて居住することが困難な社員に対して提供した家屋又は部屋も適用されます。
 ホテル、旅館、牛乳販売店等の住み込みの使用人に対し提供した部屋、季節労働者に提供した部屋なども対象です。
 本来は、こういった部屋も1泊いくらといった経済的利益が発生するわけで、収入があったと考えることもできます。
 しかし、仕事をする上でやむを得ないものであることから非課税とされています。

◆規程類
 社宅などと同様の使用規程を作成すればよいでしょう。まずは、使用管理面を重視する必要があります。
 こういった場所への赴任は会社の命令で行われるものですので、税務面では、事業所名や勤務地を明記した辞令などを備えておくことをお薦めします。

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4.16 制服の現物給与

◆制服と言えば
 衣服の貸与も本来は課税対象です。しかし、警察、消防、自衛官、駅員の制服を見て、所得税がかかっているとは誰も思わないでしょう。
 国税庁の質疑応答集では、「ある集団に属する人(学生、警察官など)が着るように定められた服装」を制服としています。
 組織上当然に制服の着用を義務づけられている一定の範囲の者に対し、役所や会社が支給する制服に限定しているものについては非課税扱いになると考えられています。

◆制服の支給は所得?!
 所得税法に非課税所得が定められていて、制服はそのひとつにあたります。ということは、本来、支給される制服は現物給与と認識されているのです。
 細かいことを言えば、制服の支給は、給与明細に載せるもので、消耗品費や衛生費で会計処理するものではないことになります。
 実際には、現物支給ではなく、無償貸与が多いようです。
 昨年、スチュワーデスの制服がネット・オークションで出品され、盗品だったという事件がありました。警察官の制服が売買されると社会不安になります。
 このような場合には、会社は制服を貸与し、社員はそれを無償で借りることについて給与が発生しますが、所得税は非課税になります。

◆背広はダメ
 専ら勤務場所のみにおいて着用する事務服、作業服等については、制服に準じて取り扱ってよいことになっています。
 OLの皆さんの制服、ビルメンテナンスの方たちの制服、現場作業員の作業服などは非課税で支給、貸与できます。

 昨年、関西のある市役所が、名前入りのスーツを職員に支給していたとして、新聞などで報道されました。
 胸ポケットのふたに名前を刺繍してから支給していたので、他に転用できないからという理由で、制服扱いにしていました。
 ところが、胸ポケットのふたをポケットの中に入れて、どこ役所の誰の制服かわからない状態にし、息子に着せていたという事実報道がされました。
 国税庁によれば、「所得税法上非課税とされる制服等には当たらないことから、給与所得として源泉徴収をする必要があります」とのことです。
 http://www.nta.go.jp/category/tutatu/shitsugi/gensen/03/27.htm

◆規程類の整備
 まず、制服の維持管理の観点から規程を作る必要があるでしょう。
 ただ、制服は該当する職場の人なら全員が支給・貸与の対象になりますから、その旨を定めておく必要はあります。
 税務調査の際、着用している人としてない人がいて、社員が「自由なんです」などと言うと、課税給与にされる可能性もあります。
 制服に関する意識教育も必要です。

 参考HP
 http://www.nta.go.jp/category/tutatu/shitsugi/gensen/03/27.htm
(所得税法第9条第1項第6号、所得税法施行令第21条第2号、第3号、所得税基本通達9-8)

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